~Message~

川をながめていると
そこに小さな波紋が生まれた
流れのとても穏やかなある春の日

それはゆっくりゆっくり広がって
やがて大きな輪を描きながら向こうへ続いていった
はじまりはごく小さなエネルギー
そこに何も力みなく ただゆだねて流れのままに
それが大きなものへと広がることも
果てしない旅へ向かうのかも なにも意識せず
その姿を私はただ静かに見つめていた

この『Gift』を制作している日々でのことでした。
音楽の旅は遥か昔から続いている。
~この世界が生まれた日に希望が生まれた 愛の歌も~
これは収録曲「生まれくるもの~愛のうたが聞こえる~」の始まりの歌詞。
人は美しい音楽に包まれた時に、その遥か昔の世界のはじまりから続いている
波紋を感じ共鳴して、感動し、勇気づけられ、時に涙するのでしょうか。
自分でも分からない心のどこかに、たしかにそのメッセージが
いつもふりそそがれているような、それはきっと誰のもとにもそうなのだと。
収録曲「夜空を仰ぎて」の歌詞に書きました~ 遥かな歌声ふりそそいで~
にもその思いが現れています。

世界が生まれた時からふりそそいでいる音楽は、周りにあふれる 愛 そのもの。
それにふれたくて、時に迷ったりもがいたり。
そしてある時ふとヒントが降りてきて、一筋の光が見えてきたり・・・


私が音楽の道で感じたこと。
それは音楽は人と人が繋がれる。
言葉も国も越えて、みんなで楽しさを共有できる。
そして、自分の思いや葛藤や喜びの中で生まれたものも、
やがてその意味が変わってくる。
あの春の日の川の波紋に、私はゆるぎない音楽の流れを感じました。
そのありかたがなんとも自然で美しいものでした。
時折出会う偶然のような中から生まれる小さなヒントや発見は、
まさに日々の中にそっと降りてきたギフト。
これから何度そんなギフトに出会えるのでしょうか。

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私を通して生まれた音楽が、素晴らしい仲間たちに協力していただき
新しいアルバムとなりました。一緒に創り上げてくださった方々に
心から感謝と尊敬の思いです。本当にありがとうございます。
じっくりと向き合って形にしたアルバム『Gift』。
お聴きくださる方の心へ、何か届けることができましたら嬉しいです。

                 橋本陽子 2018.10.10